エンジニアがスキルアップを図るとき、プロジェクトの初期段階、つまり開発の上流工程に関わりたいという人は多くいます。
しかし、この上流工程での作業は、単に技術的な能力だけではなく、プロジェクトを俯瞰できる視点や、顧客とコミュニケーションを取りながら要件を整理する力など、多面的なスキルが必要です。

そこでまずは、現場での経験を深めることから始めましょう。
日々の業務で遭遇する様々な課題を解決する過程で、技術的な知識はもちろん、プロジェクト管理や顧客とのコミュニケーション能力も自然と養われます。
しかし、これだけでは不十分です。
自らがもっと上流で活躍するためには、現場の枠を超えた学びが必要です。

そこで、自己研鑽を怠らないこと。
書籍やオンラインコースを利用して最新の開発手法やプロジェクト管理手法を学ぶことはもちろん、他業界のプロジェクト管理手法に目を向けることも有益です。
異なる分野から得られる知見は、新たなアプローチを生み出すことがあります。
また、技術コミュニティや勉強会に参加することで、他のプロフェッショナルとの交流から新しい知識や視点を得ることも大切です。

さらに、実際に上流工程の業務に関わるチャンスを積極的に探し、挑戦してみることも重要です。
例えば、小規模ながらもプロジェクトのリードを任される機会があれば、これを積極的に引き受けましょう。
プレゼンテーションや要件定義など、上流工程特有の業務を経験することができます。
初めは不安や失敗もあるかもしれませんが、それらの経験が貴重な学びとなり、自信につながるはずです。